捌き(さばき)

 捌きとは、相手の突き蹴りを受け流したり、出鼻をくじいたりする技術です。そして「捌き」と一口に言いますが、実際には「手捌き」「体捌き」「足捌き」の三拍子がそろって効果的な技術となるのです。

 大男の突き蹴りを手先でチョイと捌いてしまうような、魔法のような都合のいい技術ではありません。相手の迫力に負けぬようタイミングを見極め、攻撃を柔らかく受け流します。

 また、瞬間の攻防の中で、「よし捌いたぞ、さあ突くぞ蹴るぞ」では意味がありません。捌きそのものが相手のバランスを崩す、捌きの足運びが反撃の勢いとなる・・・等々、捌きの動作が二重にも三重にも意味を持ち、捌きそのものが攻撃となるのです。この合理的な動作が、体格に勝る相手を制圧する鍵なのです。
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